27年無許可営業etc…
ニューズウィークの記事です。ネスレがカルフォルニアで持つ地下水利用許可が27年前に切れていた。。。
前も書きましたが、アメリカのミネラルウォーター(ボトルドウォーター)の製造拠点の多くがカルフォルニア界隈にあります。
水不足にも関わらず、国内で売るならまだしも、太平洋のずっと先の日本で、アバフォイルやらクリスタルガイザーやらが地元と変わらない、いやひょっとするともっと安い値段で売られています。
標題の事件(?)が発覚した上に、そんなことを現地の人たちが知ったら、デモの一つや二つ起きてもおかしくありません。
水屋としては複雑な立場の僕ですが、できることといえば、水不足の地域から、または現地の人が疑問をいだくような安価(=並行輸入品)で、水を仕入れないことがあります。その点では水広場は一貫しています。
作って売った結果の付加価値合計が圧縮する今の市場。
帳簿上で粗利が出ていても、製造、輸送時のCO2、騒音、エネルギ―消費、自然破壊、そしてカルフォルニアのケースなら水の不公平配分といった諸々の社会的費用を差っ引いたとしたら、赤になるケースもそれなりに多いはずです。
そういう時に不憫なのは全体で無意味と知らずに必死に携わる従業員と配送ドライバー達。
カルフォルニアなら勿論、枯渇のせいで水道水が使えない人たち。
あるべき商品設計とは、最低社会費用を加味した製造原価をベースに粗利を出す売価設定です。
でないと水産業の存在意義がいつかきっと誰かに問われます。
いつまでたっても終わらない売り手の市場シェア争いを見れば、それは随分と先のことになりそうです。
消費者として我々はとかく安いものに惹かれますが、私達が受け取るそのプラスは地球のどこかの誰かが割りを食ったコストで補われている部分がきっとあるんだということ、常に想像しますし、より多くの方にもできるだけ正確に理解して頂きたいと思います。
http://www.newsweek.com/nestles-california-water-permit-expired-27-years-ago-321940?rel=most_shared2
Leave a Reply