あれから50年ですか

何年か前の早朝、カーラジオでNPRがキング牧師の演説をノーカットで流していました。

I have a dream. という現代史有数の名演説。

それを全部聞いて水広場的に判明したこと、それは、「間」・・・・

数ある牧師のdreamsが演説の根幹、それらは一般文法的にI have a dreamで始まると思いきや、I have a dreamで終わっていたのです。

聞いているとこんな感じ:

」I have a dream(1)・・・・・・・・「夢の描写(1)」I have a dream(2)・・・・・・・・「夢の描写(2)」I have a dream(3)・・・・・・・「夢の描写(3)」I have a  dream (・

例えば、「いつの日か、白人と黒人の子供たちが手をつないで登校できること」が夢のひとつだとして、その最後のセンテンスを言い終わっても息継ぎせず次のI have a dreamとつなげてしばしポーズ(上の・・・・・の部分)、その夢の描写が続き同様にその最終センテンスの後に次のI have a dream・・・・、それらが繰り返されるうち、ポーズの部分で「次の夢がまだ続くんだな」とばかり聴衆は熱狂しだし、その期待に更に感動的な中身で応えるものだからたまりません。

天才的な間のつくり。これはテキストを読んでもわかりません。

信念を文字におこした横糸に天性の才能たるmusicの縦糸が紡いだ、そんなスピーチを実演できる人物は滅多にいないでしょう。

半世紀後でもノーカットで流すぐらいですから。

この才能は敵からみれば大きな脅威、従って牧師のスピーチ能力が多少なりとも凡庸であれば暗殺はなかったものと想像します。

I have a dream・・・・・・命を狙われるほどの信念と才能をもった真の政治家がいつか日本に現れることを・・・失礼しました。

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