水道界の逆転満塁ホームラン

水の事業、特に公共事業たる水道事業本体は将来損益の予測が比較的容易で収益のブレが少ない、金融資産でいうところの債券(Fixed Income)型であり、成長期待で価格がつり上がる株式(Equity)の華やかな世界とは一線を画しています。

そんな中、株価が1週間で3倍にも膨れ上がった水道関連の会社が日本にあります。

埼玉県久喜市にある日本鋳鉄管、長い歴史を持つ東証一部上場企業ですが、最近の業況が芳しくなく、時価総額もこの5月末には東証一部基準の20億円を下回りました。

6月26日、同社が開発した水道管耐震化を劇的に容易にする新商品「オセール」(下図参照、同社発表より)が川崎市で採用されたニュースの途端に株価は急上昇、今の時価総額は約60億円となっています。

水道事業そのものはFixed Income型としても、水道には多々の課題があること、また水道が無くなることはないこと、の2点からも周辺関連ビジネスには成長余地があることがこれまでも示唆されていたわけですが、今回同社のイノベーションがまさにそれを証明した格好です。

地味な水道というものが投資家達に輝いて映るのは嬉しいことです。

投資できる金銭余力のある方には、水道界にもこのような宝がまだまだあることを是非知って頂きたいと思います。

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