もやもやnote・・需要って?
日頃のもやもやの正体探し。
デフレには2つの定義があり、一つ目は文字通り物価が下がっていく現象、もう一つはGDPギャップがマイナスであること。総合物価指数が2%超えても日銀が緩和継続する理由は後者を理解すればわかる。
そのGDPギャップ、今の日本経済は供給に対し需要が足りないという。公式統計として内閣府と日銀が別々のGDPギャップを発表しているが、ざっとおさらいしてみる。2つのグラフの上が内閣府から、下が日銀の公式データから僕が作成したもの。
全体の推移は似ているが違う点もあってコロナショックの2020年第2四半期は内閣府は-9.4%のところ日銀は-4.2%と実に倍以上の開きがある。
それぞれ優秀な方々が精緻にまとめた統計だと信じたとしても数字が2つあっては国の経営判断に困るはずだが、もやもやする。
いずれにせよ今回の話題はそこではない。需要の意味だ。グラフのとおり今はGDPギャップがマイナス、需要不足という事で、政府が需要を創出(カネを使う)する必要性が叫ばれ、それは間違いではないと思う。他方、需要と叫ぶ人達の多くが本当に需要の意味が分かっているのか疑問に感じるところ、それは需要=カネがあること、と誤解している部分。
個人金融資産が史上初めて2千兆円を超え、民間だってカネはあるのだ。(カネの偏りは枝の話、ここでは幹の話)需要とはカネ+カネを使う意欲であり、今の民間には後者が不足しているというのが事の本質だと思われる。そしてその主たる原因は年金など将来不安であることは定量的にも正しい事が検証されている。
つまり、本当の意味で需要をつくるとは、不安を解消することに他ならない。
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