羊蹄山とニセコの名水
久しぶりの北海道名水めぐり。一番良い季節といわれる9月に行けたことが幸運でした。
北海道の名水で欠かせないご存知【羊蹄山】の湧き水、今回は大規模で公園でもある京極側でなく南側の真狩(まっかり)村の冷湧水が目的。独り占めにするために朝5時に起きて目をこすりながら到着すると、霧の中にワゴン車が一台、その脇の水場の横にポリタンクがずらり並び、男性が二人で効率よく採水をしている。飲食関係の方たちでしょうが、さすがです。
隣で一口、二口とすくい、その日最初の水を堪能。冷たさのノイズをできるだけ排除する感覚で味わいました。文句なしです。羊蹄山の湧水をボトリングしたミネラルウォーターが人気なのも壮大で絶妙な羊蹄山の自然構造を目にすれば簡単に受け入れられるでしょう。
水場は二つあり、奥のほうが大きい。大きいほうでは、豪快な落水のサウンドと微粒な飛沫たちのオーケストレーションに身を包まれ、名水、名瀑、名(空)気?のいいところを同時に体験するおまけも。
スキーで有名なニセコは羊蹄山の隣り。観光で有名な風光明媚な場所です。僕の目的はニセコの峠にある【甘露水】。かの昭和天皇が甘露と表されたことからその名称が一般のものとなった清冽な湧水です。
羊蹄山系ではなくこちらはニセコアンヌプリ系の湧き水。アンヌプリ一帯に注ぐ雨雪をその地層が軟らかに甘く冷たく磨いた結果を口にする感覚は、前夜少し飲みすぎた地ビールによる恍惚の副産物が自然に消えていくようです。
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