いとしのバルカン
ハンガリー西部のアルミナ工場で発生した有害泥土の流出事故。ドナウ川流入を防ぐため政府が全力を挙げている、とニュースにある。
幸か不幸か、水広場ではハンガリー産の水、または今回の影響が及ぶ可能性があるというドナウ下流地域の水は扱っていないため、本件で対応に迫られることはない。とはいうもの、東欧の美味い水を知る立場としては、バルカン半島の自然を切に願う。
東欧の名水にもいろいろあるが、我々の知る限りではカルパチア山脈が抜きん出ている。そのカルパチア山脈の雄がボルセック(BORSEC)。よって水広場的にはボルセックを東欧の筆頭に挙げる。
ボルセックが世界で愛される理由は単純。美味いからである。天然炭酸水の登録銘柄数でいえばドイツ、ガス無し王国日本にだって大分や福島に良質の天然炭酸水はある。しかし、ボルセックの味は他と違うところにある。
ボルセックは村全体が鉱泉の宝庫で、泉質が異なる20箇所以上の公設飲泉場では誰でも自由に汲める。そのほとんどが重厚なミネラル構成の硬水で、天然炭酸水が多数。飲泉場のひとつひとつの個性的なつくりはルーマニア民族衣装を思わせるチャーミングさ。その一方で、ミネラルウォーター「ボルセック」の工場内では最新式のドイツ・クロノス製の機械が稼動する。
(宣伝になってすみませんが。。。 水広場ではボルセックを復活させました。「水資源大国の日本で外国の水を買うとは何事!」と眉を寄せられる皆様に薦めるとしたらこのボルセック。どちらが良い悪いでは無く、違う水が世界にはあるということです。小職も日本の水は素晴らしいと思い毎日よく飲んでいますが、ボルセックは幸福感の幅を広げてくれるものです。そのボルセック、特に瓶のほうはグルメ向けテーブルウォーターの用途が一般的ですが、驚くほど効果は多様。ちなみに小職はボルセックの快適な刺激により、ストレス無しの完全禁煙を図らずも実現してしまいました)
旧ユーゴも名水には欠かない。これまでクロアチアやセルビアの水源工場を視察したが、それらの水源地では西側基準で導入された最新設備が効率よく水を商品化していて、ベオグラードに残る傷跡とは対照的な世界。
モンテネグロも水は良い。これら国々にはとてつもなく背が高い人たちがいる。いつかNBAの外国人選手最多出身国がモンテネグロだったとも記憶している。水が影響しているんじゃないか、ベオグラードのホテルでそう思った次第。
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