検査機関のモラルハザード

5日のニュースにあったように、某食品検査機関が実際に検査をしないで検査合格証を出していたことが発覚した。そこは大手なので弊社もミネラルウォーター輸入で使ったことがあったが、幸いにも、弊社ミネラルウォーターはちゃんと検査されていたことを確認した。輸出用のマグロなどで無検査の事例があったというが、統計上、不合格の確率がかなり低かったため、検査の意味合いが担当者の中で薄れていってしまったとのこと。

ミネラルウォーターは毎年検査が必要であり、当社が輸入する商品の場合、海外のボトリングのメーカーから直接東京の検査機関にクーリエでサンプルを送ってもらい、その結果発行される検査成績証明書を検疫所に提出し、輸入許可を得ている。

今回の件で、検疫所がその検査機関が発行する全ての成績証明書(ちゃんと検査されたものも含む)を受理しないとの通達が出た。弊社はたまたまその通達の日に東京港に入ったばかりのコンテナがあり、その商品を1ヶ月前に検査した機関がそこだったため、通関が切れずに港でスタックしてしまった。8月にちゃんと合格しているのに、その検査機関の一人の不祥事がこのようなことにつながってしまう。別の機関で新たに検査をするという非常事態、それらには弊社のような輸入業者から検査依頼が殺到している。

お客様への納品を予定していたので、とにかく別機関での検査を終わらせ、通関、入庫を迅速に進めないといけない。今日その機関の人に会います。

モラルハザードはいろんな場所にあるものだと痛感しました。

Leave a Reply