有機塩素化合物と有機フッ素化合物

水の研究期間としては日本一ではないかと思われる先生と久しぶりにお会いしました。

懸念されていたのが、有機塩素化合物や有機フッ素化合物。体によくありません。

戦後から高度成長期の日本で洗剤などの有害物質が捨てられ土壌に残ったものがあるとのこと。

風光明媚な山地に見つかったデータもあるとのこと。

ミネラルウォーターにおいては、「殺菌済み」に分類されたものは毎年の検査項目にこれら有害物質の副産物も含まれているので特に心配ありませんが、「無殺菌」に分類されているミネラルウォーターの検査項目数は少なく有機塩素化合物や有機フッ素化合物が原水に混入しているかどうか分かりづらい面があります。勿論入っている可能性はとても低いのですが。

水源の場所がわかれば実態が把握できますので、もし気になる方はお知らせください。

世界一の水道水

自分達の水道水が世界一であると誇る自治体がいかほどあるかは存じませんが、アメリカ・オハイオ州ハミルトンはその例に該当します。

ここでいう基準は味覚。世界一とする根拠は世界で最も参加者が多い水の味覚コンテストで優勝したことです。

アメリカの片田舎で毎年開催されるバークレー・スプリングス・ウォーターテイスティング、そこではミネラルウォーターは勿論、自治体の水道水も多数参戦し、味わいを競います。

ジャッジはアメリカ人、そして味覚という主観と個人差に大差あるものが対象であることから、勝った水が誰にも美味しいとか負けた水が不味いとかを意味せず、セレモニー的、フェスタ的に見るとより楽しめるかもしれません。

水道水部門で優勝したハミルトンの皆さんが自分たちの水は世界一と自慢してもそれは否定できず、逆に受賞を逃した水道水もアメリカのバークレーの審査員の口には必ずしも合わなかったともいえるかもしれません。

水広場は今年ミネラルウォーター部門で参戦したのですが受賞に至らず来年再チャレンジできればと思います。仮に優勝するようなら、世界一と叫ぶかもしれませんね・・・

水のいらないウォーターサーバー「スタンドアローン再考」

インターネットをはじめ、常時つながっているネットワーク全盛時代。

だからこそ、繋がらないこと、スタンドアローンの価値があるはずです。

以前慶応大学で水事業のカンフェレンスに招かれ、私含む3名の事業者が講演したのですが、うち一人の方の事業は空気から水をつくることでした。

年月が経ち、同様の事業を手掛ける会社が何社か出てきました。例えば画像の装置はMizuha社のもので、湿度60%、気温25度で一日16Lの飲料水がつくれるようですが、それが実現できれば面白いことになるでしょう。

まさに水のいらないウォーターサーバー、複数の意味でスタンドアローンです。

水道はネットワークそのもの、定期配送を伴う一般的なウォーターサーバーもロジスティカル・ネットワーク要素大の事業モデル、そしてペットボトル等の容器飲料も製造工場と輸送網やリサイクルシステムあってなんぼという決してスタンドアローンではない事業形態です。

そんな中で出てきた空気から水をつくるウォーターサーバー、繋がっていない自主独立性にその大きな価値があります。弊社も以前スタンドアローンそのものとなる個人向け自家水道システムの開発を試みました。

公共インフラとして水道は欠かせませんが、未曾有の人口減の中で大規模設備更新が必須なネットワーク型の水道のコストは上がります。そしてネットワーク型の災害時の脆弱性は言うまでもありません。

日本に限らず、スタンドアローン型の価値が高まる時は今だと思いますが、空気から水をつくるような画期的イノベーションは頼もしい限りです。

水道界の逆転満塁ホームラン

水の事業、特に公共事業たる水道事業本体は将来損益の予測が比較的容易で収益のブレが少ない、金融資産でいうところの債券(Fixed Income)型であり、成長期待で価格がつり上がる株式(Equity)の華やかな世界とは一線を画しています。

そんな中、株価が1週間で3倍にも膨れ上がった水道関連の会社が日本にあります。

埼玉県久喜市にある日本鋳鉄管、長い歴史を持つ東証一部上場企業ですが、最近の業況が芳しくなく、時価総額もこの5月末には東証一部基準の20億円を下回りました。

6月26日、同社が開発した水道管耐震化を劇的に容易にする新商品「オセール」(下図参照、同社発表より)が川崎市で採用されたニュースの途端に株価は急上昇、今の時価総額は約60億円となっています。

水道事業そのものはFixed Income型としても、水道には多々の課題があること、また水道が無くなることはないこと、の2点からも周辺関連ビジネスには成長余地があることがこれまでも示唆されていたわけですが、今回同社のイノベーションがまさにそれを証明した格好です。

地味な水道というものが投資家達に輝いて映るのは嬉しいことです。

投資できる金銭余力のある方には、水道界にもこのような宝がまだまだあることを是非知って頂きたいと思います。

カルフォルニアの水道事情


カルフォルニア州の水道に関する記事がありました。
州内の12の郡で1割以上の住民が汚染された水道水を使っているとのこと。
農場からの(亜)硝酸性窒素と天然由来のヒ素が2大汚染物。

ヒ素

アメリカで販売されている2種類のミネラルウォーターから基準値を超えるヒ素が検出されました。健康被害の情報は入っていません。

https://www.ceh.org/news-events/press-releases/content/new-testing-finds-high-levels-arsenic-bottled-water-owned-whole-foods-dr-pepper/

トレッキングスパ

登山ブームです。
とはいえ、本格登山には備えとそれなりに体力が必要です。
だから高尾山などは私などにも好都合。
登山といえば、最近個人的に注目しているのが「トレッキングスパ」。

トレッキングスパとしては、まずニセコの五色温泉がお薦めです。https://www.mizuhiroba.jp/waterdb/detail/o6.html

着々と水道広域化へ

全体的に危機的な状態の日本の水道、事業統合による効率化は待ったなしといえるでしょう。

最近の例は佐賀県西部における水道事業統合。各市町の水道管や浄水場の老朽化が進む一方、少子化で水道使用量が減少することを予想し、2015年10月から3市3町、西佐賀水道企業団と事業統合を協議してきたといいます。18年3月に基本協定を締結しました。

水道事業広域化は子供や孫の世代まで水道を維持するための必要最低条件、決して十分条件ではありません。それほど実態は深刻です。



民間による水道運営アップデート

つい数年前まで世界の高級紙・経済紙から絶賛されていたシンガポールの水処理水道運営企業ハイフラックスが経営破綻に陥っています。

また、イギリス最大の水道会社であるテムズ・ウォーターの経営トップが今月、業績不振で引責辞任しました。サッチャー政権下で民営化された当事業、民間が失敗する例に加わりました。

日産、あなたもか

ポカリスエットで有名な大塚製薬、10年ほど前に大金持ちのフランス人が持つミネラルウォーター会社株式49%を当該事業の総売上と同程度(売上総額/株価総額=0.5)という高値で買いました。外国かぶれの日本人が狡猾なフランス人に騙されたとまでは言わずとも、明らかにカモにされています。

今度は日産。フランスとイタリアが3社で最大の時価総額と売上がある日本(日産)に黙って密談し、日産を共同支配する目論み。

紙上でかまびすしい規模の利益云々は当方からすれば割引の対象。資本提携で失われる自由度のマイナスの方が大きい。

狡猾なフランス人に騙されるのは大塚で最後にして頂きたいと思います。