山田堰
江戸時代、筑後川中流に築造された灌漑設備、山田堰。
それから2世紀、技術は中村哲さんに引き継がれ、アフガニスタンで多くの命をつないた。
中村哲さんは当初現地医療に渡ったとのこと、しかし水無しではせっかくの医療も無駄。普通の医師はそこで引き返すのであろうが、氏は水をつくることを想像し、自力で造った。
人命を救うという目的に対し「専門家」は自分自身を必要条件以上に配置できずに未達成時の言い訳を備えるとしたら、氏は十分条件を俯瞰し事に臨んだ「解決家」であったように見える。であれば別の事業でも成功していたに違いない。
氏が旅立たれてから明日で一年。改めて合掌。
砂嵐が奪った火星の海?
「火星にかつて存在した大洋は砂嵐によって失われたかもしれない。勿論、数十億年という時を経て・・」
上記はNASAのMAVENを使って研究したという科学者による発表; https://www.space.com/mars-dust-storms-drive-water-loss
JAXAの火星大気の水循環に関する論文;http://www.isas.jaxa.jp/j/researchers/symp/2010/image/0218_proc/7-4.pdf
身近なスイングステイト
米国の選挙で注目された接戦州と呼ばれるスイングステイト。右にも左にも振れる州。
「ウィスコンシン、ミシガン、ついにはペンシルバニアでバイデン逆転」と聞いて日本の左派は喝采、右派は絶句。国会は勿論、こんな風景をとっても日本も分断されていると分析するのは表面的に正しく、深層において不正確に見えます。
我々東アジア諸国は国際関係を縦に見、西欧ではどちらかといえば横に見る傾向があると思います。
1648年以降、基本的に勢力均衡で成り立ってきた西欧、他方1強に従う傾向になるバンドワゴン優勢なアジア、そのような歴史文化的背景が作用しているかもしれません。
現代ドイツの例をとれば、先の世界大戦の敗戦国であり安保上のアメリカ保護領として日本と共通しますが、真上に見るアメリカにぶら下がるのが日本、超大国となったアメリカに庇護される格好ながら横からの牽制を狙うドイツ、というのが現地駐在経験のある当職の皮膚感覚です。
戦後日本はアメリカを日本の必要条件と自然にわきまえ、逆にドイツはアメリカによる包含感を忌避してきた、この違いは外交力の優劣で測れない文明的な差異と考えたほうが私的には捉えやすい。
ぶら下がっているがゆえに、日本では他人事であるアメリカ大統領選挙結果を自分事として論じ、どのメディアも自分達が世の当事者となっていない事に触れません。
永く縦の世界観の一員である日本、上に据えるのは一番強い国でないと理に合いません。
アジアで中国パワーが強まる自然な圧力の中、誰が指導者だろうと中長期的にアメリカはハワイぐらいまで退く可能性は高まり、そうなれば日本がかつぐ国は中国に代わるのは時間の問題ということになります。
黒塗りの教科書でそれまでの世界を全否定されながら新秩序に順応したのが日本、これからの大転換も想定範囲、スイングステイトはまさに我そのもの。
それゆえに、日本たる日本である為にはリアリストの観点から自立独立の道を模索する必要があると思います。
月の水
想定以上の水が月にあるとのこと。アポロから半世紀にも関わらず、知らないことがまだまだたくさんありそう。
トランプと水
世界最大規模の水危機をもたらす可能性があるのが、ナイル川上流で建設中のグランドルネッサンスダム(inエチオピア)。
FOXでスーダンとイスラエルの国交正常化合意後のテレコンを見ていたら、後半でスーダン側がトランプにダム建設の懸念を伝えていた。米国が仲介しエチオピア、エジプト、スーダンの3カ国がワシントンで協議したのは去年の11月。トランプも関わっているはずだ。
わずか15年ほど前、水広場でトランプといえばTrump Iceという名のミネラルウォーターのラベルに映っていたぐらい。カナダで充填されたこの水を日本で売らないかと打診あったが、いけ好かないボンボンの顔を売るつもりは毛頭なかった。
大統領になって、アメリカのそれらしくなく戦争を避けた。ノーベル賞受賞後に核兵器を増やし、子ブッシュの10倍の3千人の殺人命令を下したという偽善の塊であった前任者と正反対に、公約を守ったのがトランプ。
偽善そして2重基準で人類の生殺与奪を握る輩と異なり、少なくとも彼は人間である。
私事で恐縮ですが・・・
私事で恐縮ですが、酒を断って半年が経過しました。
何のストレスもなくそれができたのは、しつこいようですが、この水のおかげでした。
https://www.mizuhiroba.jp/shop/products/detail/3493
マヤ、2000年前の水道技術
2000年前のマヤで、石英とゼオライトを使った浄化フィルターが水道に使われていたという。https://www.sciencedaily.com/releases/2020/10/201022151741.htm
水道料金の行方
横浜市12%、川口市25%。何の数字かといえば、予定されている水道料金の値上幅。
前から言っているように、需要縮小と改修費増大で日本の水道料金は構造的な上昇圧力にさらされている。
水広場的解決策は2点セット、広域化とオーバースペックの見直し。5万人以下のサービス地域はできるだけ統合できる工夫をし、塩素消毒基準を緩和する。
ちなみに民営化により料金は更に高くなる又はコスト削減による事故発生がひどくなる又はその両方。ライフラインは公共物、公共物は公営という自然原則に従うべき典型的事例が水道です。
冷水泳で認知症退治?!
ケンブリッジ大学の研究で冷水の中を泳ぐことで認知症を防ぐ可能性があることが分かったという。
https://www.bbc.com/news/health-54531075
waterでググって出たものとは?
10月19日午前の時点で”water”でグーグルニュース検索してトップに表示されたのは環球時報英語版の記事、内容は日本政府による汚染水海洋放出。日本のメディア情報を借用した部分もあるが、トリチウム等の科学的検証はなく、汚染水と乱暴に定義し、近隣国との問題が生じるのは確実であろうと締めくくっている。当該トリチウム濃度は他国の原発から排出される水準と大差ないと(または低いとも)いわれるが、であればこのようなミスリーディングな外国メディア記事が広がらぬよう政府は対外発信をもっと賢くもっと積極的に行うべきだ。
https://www.globaltimes.cn/content/1203850.shtml