コーカサスの大地の恵み
発泡
このブランド抜きでは世界の銘水ガイドは完成しえないという名水がボルジョミだ。
黒海とカスピ海に挟まれたコーカサス地方にあるグルジアの天然炭酸水で、欧州屈指の鉱泉地ボルジョミが水源地である。
大コーカサス山脈が横たわるグルジアの最高地点は5千メートルを越す。その一方、高原、峡谷、湿地、半砂漠等の地理的多様性に富み、カスピ海ヨーグルトなど日本でも馴染みのある食品の産地でもあり、長寿村では100歳を超える長老達が現役で働く。
グルジアを代表する水源地ボルジョミの歴史は古く、12世紀にタマラ女王からコーカサスの真珠と称賛され、ロマノフ朝時代には皇族達がその水を求めて訪れた。現在もロシアを含むCIS諸国で、天然水といえばボルジョミと言われる程、その知名度は高い。
この鉱泉の発見以来、その水の稀有な特徴に関する医科学調査文献は100を超えるという。ボルジョミがコーカサスの人たちの健康を支えてきたことは間違いない。
成分としては非常に重厚な発泡水。TDSが6000mg/l、中でも重炭酸塩を多く含む。
程よくシャープな天然炭酸の泡は細かく、それがやさしい天然性の滋味を口内の縦横に運び、ほんのりと上質な香ばしさを感じさせる。その際立った質感は単独で良し、食事と一緒に良し、ワインとなお良し。ボルジョミを生んでくれたコーカサスの地に感謝する。