スイオ/SUIO

繰り返しとなるが、硬度は水中のカルシウムとマグネシウムの含有量を示す尺度。サルフェートを除いて官能成分は無視できる水準であり、ここではカルシウムとマグネシウムに注目し、更に表記ミネラル以外の次元に触れてみたい。

スイオのカルシウムとマグネシウムの含有比率は約3:1である。官能的に甘みを感じる成分であるカルシウムが苦味成分のマグネシウムの3倍あり、そのカルシウム含有量がリットルあたり130mgというリッチさが、スイオの美味しさの要素だ。ただし、水の味覚は多元的であるゆえ、甘い辛い苦いといった一次軸に加え、発泡性や滑らかさなどのマウスフィール（口当たり）や僅かながら感じられる香りが加わった3次元でより正確に位置づけられる。従ってスイオはカルシウムリッチなミネラル面、生命力ある炭酸でアクセントされたマウスフィール、そして口から鼻に抜ける清冽な微香によりそのテイストの空間が醸成されている訳だ。

小難しい理屈抜きに、この水の美味を実感するため、まずは肉料理のレシピに発泡のグラスボトルタイプを合わせることをお勧めしたい