世界の名水紀行 カルロヴィ・ヴァリ(Karlovy Vary/Carlsbad) 欧州屈指の「飲泉」リゾートで出会う治療用温泉水、ボヘミアンクリスタル、薬膳酒、ミネラルウォーター。
コロナーダ
ヨーロッパには数々の温泉がありますが、カルロヴィ・ヴァリは消化器系や肝臓疾患などの治療としての「飲泉」で知られるリゾートです。全部で約100の温泉があるとされますが、現在はその12が利用され、「コロナーダ」と呼ばれる5つの飲泉施設でこの温泉水の恩恵を享受するのが一般的です。これらのコロナーダは壮麗な建築物としても充分な価値があり、建築家の肖像までが観光スポットとなっています。訪れた人々はユニークな形をした専用の飲泉容器でコロナーダのところどころから噴出する温泉をそのまま口にします(全て無料)。おしなべて40以上の鉱物ミネラル分が含まれ、熱いものは70℃ほどの源泉がそのまま噴出しているので注意が必要。
ボヘミア・クリスタル 1857年にカルロヴィ・ヴァリ郊外でルドヴィーク・モザー(Ludvik Moser)がガラス工芸の会社を作り、その後エナメル彩やダイヤモンドカットなど独自の技法と洗練された装飾様式を確立しヨーロッパの王侯貴族に愛されたボヘミア・クリスタルの代表格として現在に至っています。
薬草酒 - ベヘロフカ カルロヴィ・ヴァリ名物で忘れてはいけないのが「ベヘロフカ(Becherovka)」。この地の天然水と数々の薬草を用いて作られたアルコール度数38度のチェコ版の養命酒といった薬膳酒で、13番目の温泉とも称され健康を気遣う市民や観光客に根強い人気を誇っています。 今では世界的に有名になった「ベヘロフカ」の製造方法は現在でも2人しか知らないといわれるミステリアスなお酒でもあります。当然、カルロヴィ・バリの良質な水がこの薬膳酒の命です。
マットーニ
チェコで最も有名なミネラルウォーター「マットーニ」はカルロヴィ・ヴァリ地域が水源です。したがって当然とはいえ中心街の至る所でMattoniブランドを目にします。水源は中心街から少し葉なれた場所にあり、水の味はコロナーダの飲泉水よりはるかにマイルドな中硬水の天然発泡水。
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